こんにちは、水前寺江津湖公園です。
正月気分が抜けきれないのでしょうか、7日の七草の節句のことをすっかり忘れていました。遅ればせながら春の七草を紹介したいと思います。
春の七草とは、「セリ ナズナ オギョウ ハコベラ ホトケノザ スズナ スズシロ」を言います。セリとナズナは現在もそのままの植物名ですが、他は現在の植物名とは違います。
オギョウは「ハハコグサ」、ハコベラは「ハコベ」、ホトケノザは「コオニタビラコ」、スズナは「カブ」、スズシロは「ダイコン」です。
カブとダイコンは江津湖で見ることができませんが、他の5種は見ることができます。この時期花がありませんので、似た植物との区別が必要です。
セリは水辺を探すと見つけることができます。よく見かけるクレソンなどと間違えないようにしてください。セリは独特なにおいがします。
ナズナは、花がついていると探しやすいです。花がない場合は見つけるのは難しいかもしれません。今回ナズナが一番見つけにくかったです。
ハハコグサは全体に白い毛で覆われています。特徴的ですので、わかりやすいと思います。
ハコベと名の付く植物は、江津湖ではコハコベ、ミドリハコベ、ウシハコベを観察できます。残念ながらミドリハコベは見つけることができませんでした。七草のハコベは、ミドリハコベとコハコベどちらでもいいとされているようです。ちなみに、ミドリハコベは在来植物、コハコベは帰化植物となっています。
今回一番識別に苦労したのがホトケノザのコオニタビラコです。コオニタビラコは、葉っぱでの識別は非常に難しいです。似た植物にオニタビラコ、ヤブタビラコを江津湖で観察できますが、花がないとなかなか見分けできません。しかし、ヤブタビラコもオニタビラコも七草として代用できるそうです。
七草と間違いやすい植物を2つ紹介します。
オランダミミナグサは、全体が毛でおおわれているため、ハハコグサとよく間違われます。ハハコグサと比べていただくと、毛の量や質感が違います。
現在ホトケノザと呼ばれている植物も、春の七草のホトケノザと間違われます。コオニタビラコとは全く違いますが、ホトケノザと聞くとこの植物を思い浮かべる方も多く、七草のホトケノザと勘違いされる方もいらっしゃいます。
以上が園内で観察できる春の七草です。公園内には、見た目での区別が難しい植物などもございます。採って食べたりせず、見て勉強するようお願いします。